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ライブ参加後記① : fhána Love Supreme! Tour 2021-2022 TOKYO | 真

 この文章は、昨年参加したライブの中でも特に印象深く、記録に留めておきたい出来事を記すためのものである。

まえがき

 2022年に参加したライブは本当に素晴らしいものばかりだった。ようやくライブに行く年を実現できたと思える、非常に満足度の高い年だった。

この後記は何度か書くつもりだが、どれも触れるのはライブのほんの一部に留めるつもりだ。そのため、何が書いてあるか理解できない、ということもあるだろう。まあ何にせよ、個人が好きに書くライブの振り返りだ。そういうものとして見過ごしてもらいたい。

fhána Love Supreme! Tour 2021-2022 Billboard Live TOKYO

 さて、今回振り返るライブは、fhána Love Supreme! Tour 2021-2022 Billboard Live TOKYO...開催は2022/1/15、ちょうど今から1年ほど前のことになる。

このライブはfhánaの久々─約2年ぶりの有観客ライブだった。

私が今回振り返っておきたいのは、最後の曲と、その前のMCだ。

 最後の曲の前、fhánaのリーダー、サトジュンは、有観客ライブが無かった2年間の様々なことを振り返りながら、自分たちは音楽活動を続けていく、fhánaの旅は続いていく、そんな話をしていたと記憶している。

この時点では、最後の曲はWorld Atlasだと思っていた。ライブの最後にやるのがお決まりのようになっていたし、旅という単語と強く関係する曲だからだ。

 しかし、実際にはそうではなかった。ここから話の流れが変わり、2年間で失ったものや変わってしまったものは多い、積み重ねてきたものがゼロに戻っても旅を続けるんだ...といった話になった。(うろ覚えのため、違うかもしれない)

明らかにWorld Atlasをやるときの口上ではなく、何かが起きていると感じた。

そして、サトジュンの口からCipherの曲名が出て、イントロを聴いた瞬間、全身から力が抜けた。マスクの上から口に手をあてた姿勢でずっと放心していたのをよく覚えている。声出し可能なライブであっても、私は声ひとつあげられなかったのではないだろうか。

私にとってCipherはぜひライブで聴きたい、けれど恐らくその機会はないだろう...そういう曲だった。それが突然、思いもしない形で目の前で演奏される。これがどれだけ大変なことか。(逃したら後悔で狂っていたかもしれない)

アルバムのお知らせがあったのは夜公演だっただろうか。私がfhánaを追い始めたのが2019年夏頃であるから、始めてアルバム発売に立ち会える点も嬉しかった。

夜はいくらか冷静に過ごせたおかげで、Cipherもじっくりと聴き入ることができた。

 1年経ってあらためて振り返ると、この日のCipherが無ければ、ライブのために新潟を昼夜ともバスで往復したり、名古屋のCipherツアー最終公演を昼夜2公演抑えることも、何なら2022年がライブの年になることも無かったかもしれない。それほどこの日のCipherは私の中で特別なものになっている。

 

この日から2週間後、大阪公演でアルバムのタイトルがCipherであるとリリースがあったと聴き、頭を狂わすことになるのはまた別のお話。

 

追記:この日Cipherを歌う経緯は、towanaさんが「久々の有観客ライブだし、Cipherをやりたい」と話したことにあったらしい(ライブ中にサトジュンが話していた気がする)。2022年が最高の年だったの、かなりtowanaさんのおかげだった気もしてきた。本当にありがとう...。